デリカD5でバイクをトランポしつつ車中泊をキメる

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表題の通り若干ムチャに思える課題に取り組んでみましょう!

 

まぁ、素直にハイエース買えよってよく言われますがデリカが好きなんだ。仕方ない

そして普段は家族5人で快適に移動できるファミリーカーって前提があるので原状復帰も容易にしなきゃいけない

 

ちなみにウチにはトレーラーがある。普段の練習では迷わずトレーラー牽引してバイク乗せるんだけど遠征ではコレがネックになるんです

トレーラー連結すると1軸増える事で高速の通行料が割増しになって中型車料金になる上に休日割も効かなくなるし最高速度が80㎞/h制限になる。そしてイイ感じのメシ屋や風呂屋を見つけても駐車場の問題で気軽に入れないんだ…

 

だから、積んじゃえ

 

ちなみに当ブログのNo.1アクセス数を誇る記事がコチラになります

itoh-racing.hatenablog.com

やっぱりこの辺りの情報を求める人って多いのかなと想像します。上の記事ではデリカD5トランポ化に当たっての各部の寸法など記載してますので併せてご覧頂くと参考になるかと

今回の記事では「デリカにバイクを積めた!」からの後。バイクを積載しつつ快適に長距離移動しつつあわよくば車中泊までしちゃおっか!なんて欲張りな応用編になります

 

 

積載スペースのおさらい

デリカD5のトランポ化の記事でバイク積載スペースの作り方は詳細を載せてるのでコチラでは割愛させて頂きます

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セカンドシート以降全てのシートを外せばかなり広大なスペースが出現します

 

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人権無視の限界積載を実行すればフルサイズオフロードバイク2台は実績あります。バイクを積む事だけに関してはさして問題ありませんね

 

トランポとしてのコンセプト(目指す方向を決める)

ウチの場合はバイク乗せてない普段時は普通のファミリーカーでなければいけません。

 

そこで室内はなるべく汚したくないのでカーペットだけのフロアは何かで覆いたくなりますよね。トランポといえば板張りフロアが使い勝手良いんだけど復旧前提だとハードル高くなっちゃうんですよね…

 

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ミニモトを載せる用に半端な脱着式フロアは作ったけど、これが全面に~となるとそれなりに大変

 

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デリカのフロアは完全なフラットではないので板が浮き上がるポイントがある。そして背高だけどフロアも高いので室内スペースは意外と天井が低いんですよね。

 

板張りだとこの段差を回避したり板そのものの厚みで更に天井スペースを圧迫してしまう。ただでさえフルサイズ車を積むと上がギリギリなので今回は全面板張りとは違う方法を取ります

 

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そこで今回使う素材はフロアラグマット!カインズホームで買った

 

柔らかいけど結構厚みがあるし1枚で運転席後ろからリアゲートまで全てカバー出来るコイツで一枚モノのフロアマットを作ります。これなら使わない時は丸めておけば省スペースで済むし掃除も容易だ♪

 

モチロン、トランポとしての使い勝手は板張りの方が勝ります。もうバイクしか積まない完全トランポ化を目指すならクソ邪魔な2列目のシートレールまで外しちゃって板張りの方が良いでしょう。自分ならそうする

しかし今回は何度も言うが原状復帰が容易である事が前提なのでこの中途半端なコンセプトで進めて行こうと思います(笑)

 

簡易トランポ用フロアを作ってみる

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簡易板フロアもそうだったけど、素材の上にカーペットを並べれば簡単にフロア形状をトレース出来ます

 

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カッターでサクッと切れるので板と違って楽すぎます(笑)

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フロアのフックの穴やシートレールの逃げもお忘れなく。

そして塞いでいいような開口は省略します。バイクから落ちた泥砂が隙間に入ると面倒なので…

 

あと、重要なところがもう一つ

 

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セカンドシートをどちらか片方残して車中泊用ベッドにする構想があるのでセカンドシートをかわしつつ装着するのに必要な最低限の切り欠きを用意します

そうする事で一枚モノのままを維持できるって寸法ですね!その為に全部シート外すのメンドいし…

 

あとは後席ヒーター送風口の切り抜き

送風口に関してはバイクが真上に来た時は蓋してシート下になる時は解放出来るように完全には切り抜かず折り込める切り欠きにしてみました

 

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こうしてフィット感抜群なオリジナルトランポマットが完成です!

 

バイクを載せるレイアウトを考える

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トランポマットが完成したのでシートレイアウトを変えて行きます

 

この段階で少し変ですがウチのデリカは8人乗りで5人家族

子どもたちも大きくなってきて3列目も使うようになったので2列目の一人掛けシートは普段から外してウォークスルー化。残ったシートレールにはゴミ箱とドリンクホルダーを自作マウントで取り付けてます

 

3列目を外すのは無論のことではあるけどフルサイズオフロードバイクを積むにはこの2列目スペースでは少し狭い

 

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そこで2列目の一人掛けシートを付けて二人掛けシートを外します。これでバイクがハンドル切った状態で載る十分なスペースが出来た

 

ちなみに3列目シートは両側外してますが2列目シートの残した側は外さなくて良い場合もあります。ここは後述します

 

いよいよバイクを載せてみる

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うん。かなりスマートに収まった!

 

載せる時のポイントはサイドスタンドが付いていようが脱着式の三角スタンドを使う事ですね。まずフロントフォークを縮めないと車に入らないんだけど、そうすると車高が下がってサイドスタンドでは車体が立ちすぎて逆側に傾いちゃうから使えないんです

 

そこで三角スタンドならリアアクスルに付くから車高ダウンも関係なく姿勢維持できます。そして接地面積が多いからフロアへの攻撃性が低いのもメリットです。

 

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車体のカーペット下の床材は発砲素材っぽくて接地面の少ないサイドスタンドだと凹みそうだし表面のマットも厚みはあるけど柔らかいので簡単に破れちゃいます…

 

スタンド類を使わずタイダウンのみで姿勢保持させればこの限りではありませんが、それだと車体側フックへの攻撃性を心配しなきゃ…といった問題もあります。走行中に突然フックポイントが壊れてバイクが窓側に倒れて窓ガラス割ったとかマジで笑えませんから(´;ω;`)

 

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バイクのフロント側は私の場合UNITのタイヤストッパーをコンパネにボルト留めしたモノを使ってます。ココに関しては前端を運転席シートレールに押し当ててるだけで固定してませんがバイクのフロント荷重で押さえ付けられるので動く心配は無いです

 

無くても大丈夫だけどその場合はフロントタイヤを何かに押し当てて前に動かないようにする事が重要になってきます

 

バイクは積めた。あとは寝る事を考える

今回のブログの本題ですね(笑)

とりあえずこの状態でも片側2列目シートは完全にフリーなので

 

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フルリクライニング、おっけー♪

 

コレなら広々と室内使っての着替えとか仮眠までは良いけどガッツリ寝るにはチト辛い。そこで普段のデリカでは邪魔者になりがちな3列目の出番です

 

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これは今年5月のCGCダイナランド戦に向かった時、宮城~岐阜の長い移動路で2日にわたる車中泊を超快適に過ごせた人権溢れるトランポの模様です(笑)

 

2・3列目をフルリクライニングさせて連結させると良い感じのベッドになります。しかしフルフラットにはならず大きな段差が出来るので快適に横になるにはマットレスを敷くなり一工夫は必要だけど世のデリカ乗りにそこは問題ないレベルでしょう。

市販品でその段差を解消させるクッションも売ってるくらいだしね

 

 

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ちなみにミニモトじゃなくフルサイズ車でも十分出来ます。サイズがデカい関係で2列目は狭い方を残すようになるけど(↑の画像ではまだまだ後輪を右横に振れるのでもっとセンターのスペースは広く取れます。余裕を持って片側3列目は展開できます)

 

ただ他の荷物が全然積めなくなっちゃうのでそこは何とかしなきゃですね

私の場合はライディングギアや工具・ケミカル類といったパドックでしか展開しないモノをコンテナにブチ込んでルーフラックに積載する事でクリアしてます

 

最後に

如何だったでしょうか?

三部作に渡ったデリカトランポ考察はこれでひと段落とします

 

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正直トランポには向かないクルマではあるけどオフロード系ミニバンという唯一無二の存在で愛好者も多いこのデリカD5

多岐にわたるこのクルマの楽しみ方の一例の参考にして頂ければ幸いです!

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

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バイクをトランポするに当たり必要になる場合もあるフロントフォークダウン。これに関して自分なりのやり方を紹介します

 

まずはラチェットタイダウンを使用してフォークを縮めるにあたり車体のドコにフックを掛ければ良いか。先ずは下側

 

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ヤマハのYZ系はアクスルシャフトの6角穴にこんな感じで長ナットにアイボルトを付けただけのモノを差し込めば簡単に無理なくフックポイントが作れます

※YZ250Xの場合、長ナット/アイボルト共にM12の物がピッタリフィット

 

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上側はトップブリッジのハンドルクランプの内側にサポートベルトを回してラチェットタイダウンでゴリゴリ縮めて行きます

 

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フォーク縮める時はフロントフォークのブリーダーを緩めて内圧が上がらないようにします。コレを怠ると硬すぎてダウン量が稼げなくなったりオイルシールに圧が掛かりっぱなしになってシールを痛める原因になります。が、くれぐれも走行前にブリーダー締めるのは忘れずに

※一度締め忘れて走ってブリーダー無くなって大泣きました…