セロー225、エンジンブロー

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タイトルの通り、先日仲間内で走りに行った際にエンジンブローしてしまいました(´;ω;`)

原因は水没によるウォーターハンマーです。単なる水溜まりでの転倒だったみたいだけど【打ち所が悪かった】んだろうなぁ…

 その瞬間を見ていたワケじゃないから何とも言えないけど、深い水溜まりで転倒してエンスト。そこから再始動を繰り返してエンジンが掛かったからそのまま走ってきたそうな。

現場での症状としては【バチバチバチッ‼】って、異常なほどに打音がするのと全然パワーが出ない。しかし普通にエンジンは始動するし煙吹いてるワケでもない。

ウチに持ち帰ってエンジン開けたら納得でした。

 

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そもそもカブのエンジン以上のモノをバラすってこれが何気に初めてだったりする(笑)

まぁ「単気筒だから大丈夫だべ」って、いつものノリで解体して行きますw

 

しかしもうこの時点から吸気側のバルブが閉じ切ってないように見えますね

 

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吸気側バルブステムの頭が完全に潰れてコッターに覆い被さって潰れた部分がリテーナーまで達してます💧…このままじゃステムシール通らないから外す前に潰れた部分削らなきゃだ。

これは水吸ってウォーターハンマー起こした事でバルブに過大な負荷が掛かったって事かな…

 

ちなみに通常のIN側タペットクリアランスは5MP型セローの場合は0.05~0.09mmです。この時はなんと5mmくらい(ガバガバ過ぎて目視のみ…)ありました。そりゃあんな音も出るわ!

おそらく水吸ってバルブに過大な衝撃が加わった時にタペットアジャスターのロックナットが緩んだんでしょう…

 

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目視した感じではコンロッドは無事っぽい。ピストンも一切首振った形跡も無いし、寧ろ程度は良い方?

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今回の一件でのダメージは無いけどシリンダーは見事に内壁がピッカピカ!

しかしコレってあんま良い事じゃないんですよね(;^ω^)

元々、油膜保持の為にクロスハッチと言う線状の傷を敢えて残すモンなんですが綺麗に消え去ってる。こりゃ内燃機屋さんでボーリングしてもらってオーバーサイズピストンかなー

 

 

とりあえず、今回の水没ダメージはヘッド周りだけのように見えますが腰下も全バラしします。おそらくこのダメージ食らった時に緩んだタペットアジャスターのロックナットが行方不明なのでそれの捜索と、腰下まで完全に割ってバランサーの除去

そしてヘッドもこのまま修理するだけじゃなく更なる排気ポートの拡大

これらを行ってモアレスポンス&モアパワーな、もう街乗りは完全に捨てて遊びの方向振ったエンジンを作ってみたいと思います♪

前々からやってみたかった事ではあるんだけど今まで踏ん切りが付かなかった。良い機会です♪

 

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待ってろよセロー!必ず復活させてやる