Beta RR2T エンジン故障の原因を探る

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さて。前回のBlogの続きです

 

まだ一度もまともな状態で乗れてないの…ホント辛い😭

 

実は以前、成田モトクロスパークでコイツを借りて乗った時もクラッチが不調(油圧クラッチバンジョー緩んで油圧が抜け続ける)でまともな半クラ領域ってのを経験出来なかったんですよね…

 

イタリアの風を感じるぜっw

 

先ずはこの時の症状をおさらいすると

①エンジン逝く直前に「シャーッ」って音が出た

②その後すぐにエンジンは回るものの重い感じでアイドリング出来なくなる

③スロットル煽れば回るものの回転が重い

④最初のエンストから通算3回目のセル始動で始動後3秒ほどで完全にロック

…こんなところです

 

この時点ではピストンとシリンダーが抱き付いたと思ってました

ちなみにこの日は序盤からコレで途中ヒマこいてTwitterにこの事を投稿

 

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どうも。エンジン焼き付きの翁ことイトーです😇

 

そんな自虐投稿してるうちに東北でBetaと言えばあの人しか浮かばないほどの有名人、AD/tacさんことストレンジモーターサイクル代表の和泉 拓氏がフォロワーさんとTwitter上で考えられる原因を探ってくれてました…ホント有難い

 

そこで出た仮説が

①エアクリーナーがしっかり収まってなくて異物を吸い込んだのでは?

という説。実際この年代のRRはエアクリーナーの装着に失敗した事に気付かず異物を吸い込む事例が多いらしい

 

②クランクベアリングの破損

こんな説が出るなんて予想すらしてませんでした

 

 

①のエアクリーナーに関してはちょっとコツが要るなーなんて思いつつ結構慎重に装着した覚えがありました。その可能性を鑑みて点検してみると…

 

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取付状態は問題ナシ。エアクリーナーとして完璧に機能してた

 

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チャンバーを外してみたらそりゃもう綺麗なシリンダーの内壁でした

ここでピストンとシリンダーの抱き付きという可能性は消えた

 

そうとなれば仮説②のクランクベアリング?

言われてみればピストンが下死点にある状態でロックしてる。これは爆発でピストン下りはしたものの上死点に向かう勢いが壊れたベアリングに殺されちゃったのかもしれない

 

ひとまず日を置いてガッツリ洗車してからエンジン降ろす事に

 

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案の定ピストンとシリンダーの状態はすこぶる良好だった

相変わらずエンジンはガッチリとロックしてるけど工具使って何とかクランクを回してピストンを上死点まで持ってくると

 

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クランクが見えるんだけど見た目では全く分からず。

ただコンロッドの健全性は確認出来た。

 

そして、画像からクランクベアリングが収まっている場所の上に小さな穴が開いてるのが確認出来るかと思います。その穴はクランクベアリング潤滑用の混合気の通り道

ものは試しにと純白の綿棒を突っ込んでみると…ビンゴでした

 

クラッチ側に突っ込んだ綿棒は綺麗なオイルが付着するだけ。逆のフライホイール側は綿棒が抜けなくて焦るくらい内部で引っ掛かった上に黒い鉄粉が付いてきた

 

故障箇所確定です。

あんなTwitter上の少ない情報だけで特定しちゃった和泉さん、スゴイ…

 

 

とりあえず、今後の方針としては自分で修理はしません

 

各種プーラー類やクランク振れ測定に使うダイヤルゲージは現状持ってないし何よりノウハウが無い。部品も最低限何を買えばいいかわからないしこのエンジンで失敗はしたくない!

要は確実に走りたいんですよね。

 

そこで今回はストレンジモーターサイクルの和泉さんにお世話になる事にしました。

この業界では神様のようなお方と認識してます。宮城県民でホント良かった😭

 

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エンジンはサクッと仮組みして和泉さんの元へ…

 

元気になって戻ってきてな!!